2016年9月2日金曜日

マニュアル化がまねく危機的状況。

jr.です

 連日のように続いた暑さが、ここにきて落ち着いてきた感じがする9月の入りですね。8月のオリンピックの喧騒が、嘘のような静かな秋口です。
 仕事のほうは、6月を境に少し減退しているような感じです。政府はアフリカにはお金を出しても、日本にはお金を出さないからね、と巷の噂です。(笑) 実際公共事業はめっきり減って、これから先のものも、動きは鈍化しています。毎年の挨拶のように世間で流れる「秋需要増」の話に、最近ではまったくひっかからないようになってきました。むしろ世間が休むころ(GW、お盆、正月)にピークが来るという、何のための休みなのかがよくわからない状態です。
 先ごろ営業先で話をしているときに、本当に仕事の手配をするのがどこも遅くなったという話をしていました。昔なら、現場監督、いわゆる全工事をみている責任者が、

「先に手配してていいよ、あとは俺が責任持つから」

といって、先行で動けた時代がありました。もちろん先行で勝手に動くのですが、ある程度の変更があっても対処できる部分なのでできたのです。それには、現場監督さんの根回しもあるし、現場の仕事状況を把握しているから言えた部分があると思います。状況判断能力に優れていたのです。しかし、近年ではすべて準備ができているのにもかかわらず、まだGOサインが出ないからダメだ、とか勝手に段取りするなとか、年齢的にも昔の監督に比べてやや若手か中堅クラスの監督が多く、現場経験が少ないためマニュアル通りに事を進めないといけないという思いが強すぎるために、かえってかなりの手間暇をかけさせられている下請けが多いみたいですね。そのために、工期もかなり厳しいものになっていて、バタバタと仕事をしているといいます。

 私たちが中学生のころ、学校の先生からは「指示待ち」族とか信号機世代とか言われていました。自分で判断ができない、人に頼ってばかりの人間になっている、と。まあ、そういう教育をしてきたのは学校なんだけど、いざそれが今度ゆとりと呼ばれる世代になると、指示待ちどころか動かない人間も多くなってきたのです。責任を持つということ自体がわからない世代が増えてきたように思います。とりあえず仕事を進めてくれる人間に頼って、責任はその人になすりつければよいという考えで追随しているようです。それを補うために、会社は先人が作ったマニュアルを元に動けと指示する、それに逸脱した行動は絶対にとらなくなったというような感じでしょうか。

 マニュアル化は確かに仕事を円滑に進める上では大事なのかもしれませんが、一方でそればかりに縛られると、新しい創造力や発想力、機転の利いた行動は生み出せられなくなる可能性が出てくるでしょう。机上ではうまくいくことも、現場レベルではまったく通用しない場合があります。とっさの判断ができない状況に陥れば、危機的状況を生む可能性もあります。

 現場レベルでの経験不足、喫緊の課題です。